私は、大手の証券会社には口座を持っていません。
ネット証券の方が手数料は安いし、証券マンから電話がかかってくることもありません。
この、証券会社から電話がかかってこない、というのはとてもいいことだと思っています。そう思う理由は、投資に興味を持ち始めた若い頃に、証券マンの手法を見てしまったからです。
まだネット証券はなかった頃のお話しです
株式投資をしていた知人が、証券マンのアドバイスに従って株の売買をするのを何度かみたことがあります。
時に利益がでたことがあるものの、ほとんどは損失を被っていました。
それを目の当たりにした私は、自分が投資をするならば、決して証券マンのアドバイスには従わないようにしよう、と心に決めたのです。
もしあなたが、前の記事で紹介したように「家に近いから」とか「証券マンに相談できるから」という理由で大手の証券会社を利用しようとしているならば、この記事を読んだ上で決断することをオススメします。
ある証券マンからの電話
ある日のことです。証券マンから、顧客であるあなたに、次のような電話がかかってきました。
証券マン「いやあこの間の売買はおみごとでしたねえ。しっかりと利益を確保するところは初心者とは思えません。Aさんは投資の才能をお持ちでらっしゃる」
あなたA「いやあそんなことはないですよ。まぐれですよ」
証券マン「ところでAさん、おそらくAさんならすでに考えられていると思いますので、余計なお世話だと思いましたが・・・」
あなたA「?」
証券マン「お持ちのX社の株、利益出てますよね。相場の感触からいってそろそろ売り時だと思ったのですが、いつ頃売ろうとされてます?もしかしたら今日売る予定でした?」
あなたA「(え?売り時なの?全く考えてなかったけど)ええ、まあそろそろとは思ってましたけどまだ・・・」
証券マン「やっぱり?いやあさすがAさん、よく相場を読んでいらっしゃる。Aさんのお考えでは、売り時は今日ですか?明日ですか?」
あなたA「そうですねえ・・・」
証券マン「相場の格言に『頭と尻尾はくれてやれ』、というのがあります。これだけ利益がでたらもういい、と考えて次の株を物色してはどうですか」
あなたA「それもそうですね。じゃあ思い切って今日売り注文を出します」
証券マン「了解しました」
証券マンがあなたに電話してきた理由は何か
上の会話はあくまでフィクションですが、知人本人から聞いたことをもとに再構成しています。
でも大手の証券会社ならば、ありそうな話ですね。
なぜ証券マンはあなたに電話してきたのでしょうか。
また、もう一つ小話を。証券マンからの電話では、買いを勧められることもあります。
(つづく)