前回の記事で「ノーリスクマイナスリターン」であるものとは何でしょう、と書いていました。気になった人もいるでしょう。
手数料は必ず支払うもの
ノーリスク、つまり確実にマイナスリターンになる、というとんでもないものとは・・・・たとえば「販売手数料」や「口座維持手数料」などの払わなければ仕方のない経費のことです。
「なーんだ。そんなことか」という声が聞こえてきそうですが、これが意外と大切な視点なのです。
例えば、株式投資を始めようとして、利用する証券会社を選ぶことを考えてみましょう。
証券会社の選び方
証券会社を選ぶときの基準には、何があるでしょうか。
『手数料』『知名度』『知っている証券マンがいる』『近所にある』『ウェブサイトが使いやすい』『扱っている金融商品が多い』などなど、考える要素はたくさんあり、どれを優先するかは人それぞれです。
しかし、その中でも「手数料」というのは別格で、何よりも優先して第一に考えるべきです。
手数料は低ければ低いほど良い
そもそも投資・利殖を行おうというときには、不確定な要素がたくさんあります。
「業績がいいと思って買った会社の株が、買ったとたんに暴落した」「長期保有しようと思って買った投資信託が、すぐに償還されてしまった」「指し値注文で買いを入れていたが売買が成立せず、その後その株は暴騰した」など、投資に不確定な要素はつきものです。
その不確定なリスクをなるべく小さくし、リターンをなるべく大きくするのが投資する目的です。
そのためには、確実に損をする様々な手数料は、なるべく小さくしておくべきです。
安かろう悪かろう?
でも、投資を始めようというする全ての人が、そう考えるわけではありません。
「そうは言っても聞いたことない証券会社は不安だしなあ」「手数料は高いけど、よく知っているABC証券にしておこう」「証券マンにアドバイスしてもらえるし」
そう考える人もいます。なぜでしょうか。
私達は経験上、高いものには良いもの(品質やサービスなど)が多いことを知っています。ですから、証券会社を選ぶときも、無意識のうちに高い証券会社はサービスもいい、と考えがちなのです。
証券マンのアドバイスには期待できない
しかし、証券会社のサービスには、高い手数料に見合うほどのものはありません。むしろ手数料の安いネット証券の方が、使いやすいことも多いです。
あなたのために、証券マンが純粋なアドバイスをしてくれる、そんなことを期待するのは、ちょっと甘い考えだと言わざるを得ません。
少し合理的に考えれば、証券マンのノルマ達成のために、ハイリスクでローリターンの商品を買わされるのオチです(なぜそうなるか、はまた記事にします)。
ですから、証券マンからのアドバイスなど一切期待せず、まず手数料の安い証券会社を絞り込みましょう。
その中から『売買のしやすさ』『取扱い商品の豊富さ』『ウェブサイトの使いやすさ』などを考慮して決定すればよいでしょう。
最安値でなくてもよい。時間効率を考えよう
ただ、利用する証券会社を決めることに、時間とエネルギーを取られすぎるのも問題です。
証券会社は他社との競争のため、手数料を頻繁に変更することがあります。そのたびにこっちが安い、今度はこっち、とコロコロ変更するのも手間です。
いくら手数料が安い方がいいからといっても、些細な金額の差の為に、貴重な時間を取られてはいけません。
目的は投資・利殖なのです。証券会社を選ぶことは手段でしかありません。時間とエネルギーをそこにかけすぎることは、トータルで考えれば合理的ではないのです。
ですから、最安の証券会社ではなくても、安い方の証券会社であればよしとして、早く投資に集中しましょう。その方が時間の使い方として合理的です。
調べるのが面倒くさいあなたには
調べるのも手間だ、という人は以下の証券会社から選べば間違いはありません。
いずれも口座維持手数料が無料のところなので、複数の証券会社に口座を作り、使いながらメインの証券会社を決めていく、という方法もあります。
手数料はノーリスクマイナスリターン、つまり確実に損をする要素です。なるべく安い証券会社を選びましょう。
おすすめの証券会社
手数料の安い証券会社です。それぞれ特徴があります。いくつか口座を開設しておきましょう。